礒永 秀雄

詩: こがらしの中で

こがらしの中で

 

こがらしの中で鳴っているのは

洗われた心の琴 張りのある弦

寒さと冷たさの中で引き緊ってくる

太鼓の胴 太鼓の皮 そしてふぐり

 

こがらしの中でいなないているのは

ぐっすり眠った悍馬 そのめざめの一声

槍ぶすまのように迫る黎明の静けさの底で

天へ吐く息 動く耳 ふるうたてがみ

 

こがらしの中で吹き落ちていくのは

夜の幻想 昨日の星 古い兜

こがらしの中で蘇ってくるのは

死者たちの叱咤 怠惰への鞭

 

こがらしの中へ駆け出していくのは

夜明けを待ちきれぬ少年と 悍馬

こがらしの中で眠っているのは

自称革命の戦士たち

(1964年1月1日)

こがらしの中で
虎
ちょっと待て

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2023年11月に山口県岩国市西岩国駅ふれあい交流館で開催された「原爆と戦争展」のご報告と、アンケートを掲載いたしました。

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戦争で犠牲となられた方々の御霊に謹んで哀悼の意を捧げます。そして、今もなお被爆による後遺症で苦しんでおられる方々に心からお見舞い申し上げます。 

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